宗門人別帳、寺請証文、戸籍台帳

 宗門人別帳の記載形式が全国的に統一されるのは、寛文11年(1671)10月「宗門改之儀ニ付御代官江達」という法令が出されてからである。これでは、一人ずつに宗派・生国・年齢・名前・続柄・檀那寺名が書き上げられ、家ごとにまとめ、巻末に寺名と台帳が村単位で統一的に作成されることになったわけである。この頃になると、寺請証文作成の段階におけるキリシタン摘発業務という、追いつめられた檀家と寺の関係から、むしろ村の戸籍台帳の手続として寺が介在するというきわめて形式的な方向に変ってきた。そのことは、宗門人別帳作成の責任者が村役人に移ったことによっても裏付けることができる。


【『庶民信仰の幻想』圭室文雄〈たまむら・ふみお〉、宮田登毎日新聞社、1977年)】


庶民信仰の幻想