ままにならないのが人生だ

 私は今年で40歳になったが、人生とは何だ? と聞かれたら、多分こう答えるだろう。
「ままにならないのが人生だ」
 笑いたい人は笑えばいい。私は40歳になっても、いまだに“人生とは何か”などということを、こういう表現でしか答えようがない。
 しかし、“ままにならない”ということだけは胃が痛くなるほどよくわかっている。


【『回想』王貞治勁文社、1981年/ケイブンシャ文庫、1983年)】


回想