ガッサーン・カナファーニー


 1冊読了。


 60冊目『ハイファに戻って/太陽の男たち』ガッサーン・カナファーニー/黒田寿郎、奴田原睦明〈ぬたはら・のぶあき〉訳(河出書房新社、1978年〈『現代アラブ小説集 7』〉/新装新版、2009年)/一昨日読み終えていたのだが、書くのを忘れていた。広河隆一著『パレスチナ 新版』(岩波新書、2002年)で紹介されていた一冊。予想をはるかに上回る傑作小説だった。河出書房新社の英断に敬意を表したい。標題作の中篇二つと短篇五つが収められている。どれも読ませる。パレスチナ人が置かれている現実が窺え、彼等が我々と全く変わらない人間であることがよくわかる。ガッサーン・カナファーニーは二十歳(はたち)の頃から糖尿病に苦しみ、1972年7月18日、車に仕掛けられたダイナマイトに吹き飛ばされて死んだ。享年36歳。私の中ではノーベル文学賞級の作品である。