危機管理能力の欠如露呈=麻生政権に痛手−ミサイル誤発表

 政府が北朝鮮のミサイル発射を誤って発表したことは、次期衆院選に向け反転攻勢を狙う麻生内閣にとって大きな痛手となった。国民の信頼が失墜するのは間違いなく、危機管理能力をアピールすることで政権浮揚を目指していた麻生太郎首相の思惑は大きく外れた。
 「今、誰が悪いとか言っている場合ではない」。首相は4日夕、河村建夫官房長官から誤発表に関する経緯の報告を受け、5日以降、確実な情報伝達に努めるよう指示した。
 首相が誤発表と知ったのは、記者団が待ち構える首相官邸に到着する直前のことだった。首相が間違った情報に基づいて北朝鮮を非難していれば、完全な「勇み足」になっていただけに、政府筋は「危機一髪だった」と胸をなで下ろした。
 周辺によると、表向きの表情とは裏腹に首相は不機嫌な様子で、官邸から公邸に戻る際、「情報伝達に不備はなかったのか」と記者団から問われたが、押し黙ったままだった。
 政府は今回、北朝鮮のミサイル発射に備えて万全の態勢を敷いた。特に、国民に発射情報や国内落下の有無などをいかに早く伝えるかに重きを置き、詳細な初動マニュアルを用意。予行演習も繰り返した。
 それだけに、河村長官は「われわれは直接関知していないので、(誤発表か)判断のしようがない。防衛省側もこういうことがないように十分注意はするだろう」と、「責任」は防衛省にあると強調した。
 自民党からも「大失態。内閣支持率に影響する」(幹部)、「緊張感が足りない。大きな責任問題に発展する」(閣僚経験者)などと厳しい声が上がっており、今後の政権運営に影を落とす可能性もある。
 ただ、防衛省では「萎縮(いしゅく)すると必要以上に慎重になる。情報の処理が遅れることが心配だ」(幹部)と、今回のミスが「本番」での初動の遅れにつながることへの懸念もくすぶる。
 一方、情報伝達をめぐる不手際は、ミサイル発射後の対北朝鮮包囲網構築を目指す外交戦略にも影響を与えそうだ。国連安保理での制裁決議に慎重な中国では、新華社通信が日本政府の誤発表を速報。外務省幹部の1人は「中国やロシアは日本のインテリジェンスはこの程度だと思う。北朝鮮は(日本政府のミサイル発射の発表を)『日本の謀略だ』と主張するに違いない」と指摘した。


時事通信 2009-04-04


 官僚システムが自民党を切り捨てようとしているのだろうか? はたまた、システムが既に崩壊しているということなのか? ま、いずれにせよ、誤りを認めたのはよかった。そうでなければ、好きな時に戦争を始められることになってしまう。重要なのは、既にアメリカが北朝鮮に歩み寄っており、日米安保が事実上機能していないことだ。