『生命の尊厳/人間の世紀 第1巻』時実利彦編集(潮出版社、1973年)



生命の尊厳/人間の世紀 第1巻

 このような構想にたてば、この問題の論議は当然、自然科学だけでなく、いろいろな人文科学や宗教の分野の方のご参加によってなされねばならないはずであるが、執筆者の数が制限されているので、心ならずも、私を含めて10名に絞らせていただいた。そして、ご執筆いただく内容は、1の田中美知太郎氏と2の澤瀉久敬氏とには哲学的立場からの生命の問題を、3の神谷美恵子氏と4の梅原猛氏とにはそれぞれ西洋と東洋の生命観を、5の渡辺格氏と6の高橋秀俊氏とには最近の進歩した自然科学の観点からの生命観を、7の遠藤周作氏と8の池田大作氏とには文学・宗教者としての生命の見方を、9の榊原仟氏には医学に立脚した生命への対処の仕方をお願いし、10の私は人間学的生命観を述べさせていただいたような次第である。幸いにも、ご依頼した方々は執筆をご快諾され、このような立派な論文を寄せていただいたことは、編集者として身に余る光栄であり、読者の方々にも、さぞ喜んでこの本を手にしていただけるものと信じている。


【「まえがき」時実利彦(ときざね・としひこ)】