古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

損切りの鉄則/『フルタイムトレーダー 完全マニュアル 戦略・心理・マネーマネジメント』ジョン・F・カーター

『デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術』オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ
『ゾーン 最終章 トレーダーで成功するためのマーク・ダグラスからの最後のアドバイス』マーク・ダグラス、ポーラ・T・ウエッブ

 ・損切りの鉄則

『なぜ専門家の為替予想は外れるのか プロが教える外国為替市場の不都合な真実』富田公彦


「損を切る」ためには果断が求められる。躊躇した分だけ傷口が大きくなるからだ。個人投資家の最大の弱点はロスカット損切り)の甘さといってよいだろう。

 たとえ時たまのことではあっても、ストップを取り消すというこの悪習は、勝者と敗者とが明確に定義づけられている社会によって、より一層強化される。この悪習ほどトレーダーの口座を短期間で崩壊させるものはない。努力次第ではトレードで生計を立てられるようになる可能性を得るためには、ハードストップ(固定したストップ)を要れ、それに忠実に従うことである。こんなことさえできないのであれば、トレーダーになるのはあきらめたほうがよい。


【『フルタイムトレーダー 完全マニュアル 戦略・心理・マネーマネジメント』ジョン・F・カーター/長尾慎太郎監修、山下恵美子訳(パンローリング)】


 ルールなき取引が命取りになる。これはポジションの大小に関係ない。「切った損」は過去の損であり、「含み損」は未来の損であると矢口新が指摘している通りである。