1冊読了。
『12番目のカード』ジェフリー・ディーヴァー/リンカーン・ライム・シリーズの第6作目。案の定、長くは持たなかった。3日で読み終えてしまったよ。だって、523ページしかないんだもの。本の重さすら気にならないよ。これは、「家族の物語」だ。3分の2くらいのところで少々失速するのも、そのせいだ。16歳の少女ジェニーヴァと、彼女を付け狙う殺し屋。複雑なのは、双方の家族が二層構造となっているためだ。それがわかると、物語は突然、深みを増す。理想と現実、虚像と実像とが入り乱れる。欲を言えば、冒頭部分で「家族の物語」であることを強く示唆すべきであったと思う。