2冊挫折、1冊読了。
『赤ちゃんはどこまで人間なのか 心の理解の起源』ポール・ブルーム/長谷川眞理子が解説をしているので読んでみたが、見事なハズレだった。何を言いたいのかが、さっぱりわからない。100ページでやめる。取り上げられた実験も興味が持てない。
『制度と文化 組織を動かす見えない力』佐藤郁哉、山田真茂留/狙いはいいのだが、如何せん補助金の助成を受けている研究のせいか、“夏休みの宿題”的な硬さがある。例えば第1章では、『エクセレント・カンパニー』『セオリーZ 日本に学び、日本を超える』『シンボリック・マネジャー』といった有名なビジネス書の学習ノートみたいになっている。大学生が書いた論文みたいで面白みがない。
『青い虚空』ジェフリー・ディーヴァー/数日前に最初の1章だけ読んで、ぐっと堪(こら)えた。既に引き込まれてしまったからだ。しかし、今日再び開くや否や、時間が経つのも忘れて読み終えていた。あーあ……。しかし、『石の猿』の前作にもかかわらず、もう絶版になっているってえのあ、解せないね。タイトル(The Blue Nowhere)は、インターネット空間を意味するディーヴァーの造語。センスがいいよね。ハッカーが起こせる犯罪の究極を描いた作品。ストーリーが二転三転するのはいつもの芸当だ。そこら辺のミステリが束になってもかなわぬ面白さだ。