『闇の子供たち』梁石日


 100ページまで辿りつくことなく挫折。それなりに取材した上で書いている小説だと思うが、いくら何でもこりゃ酷すぎる。タイで横行している児童売買の様子が描かれており、7〜8歳の少年・少女が性の奴隷として、もてあそばれている。詳細かつ生々しい描写に吐き気を催す。親は生活のために子供を売り、子供は生きるためなら何でもせざるを得ない。それが「日常」と化せば、それが「普通」になってしまうのだろう。グローバルスタンダードなどという言葉の空々しさを痛感する。


 劣悪な環境に置かれた庶民は、劣悪な欲望に応えることでしか生きてゆけない。アジアの大半の国は大なり小なり同様の状況にあるのだろう。昨今の日本と同じく、憎悪と暴力は反発し合うことなく、下へ下へとスパイラルを描く。


 何らかの連帯や組織を構築しない限り、彼等が救われることはない。一人の力は無力だ。まして、子供であれば尚のこと。抵抗する選択肢を持てないのは、教育の機会が奪われているためだろう。


 映画化されるようだが、生ぬるい映像にならざるを得ないことと思う。



闇の子供たち (幻冬舎文庫)

世界の子供が置かれている現実を知るための本



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