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女性米兵がひき逃げ、逮捕も「公務中」で即日釈放


 米軍厚木基地(神奈川県)所属の女性水兵(23)が東京都八王子市でひき逃げ重傷事故を起こして逮捕され、日米地位協定などに基づき即日釈放されていたことが28日、分かった。
 警視庁八王子署の調べによると、米軍の女性水兵は22日午後1時ごろ、八王子市大谷町の国道16号交差点で、横断歩道を渡っていた小学校3年の男児3人をワゴン車ではね、1人に鎖骨骨折などの重傷、2人にも足などに軽傷を負わせた疑い。
 水兵はそのまま逃走したが、同署員が約30分後、現場から約1キロ離れた路上でワゴン車を発見。水兵が容疑を認めたため、業務上過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで緊急逮捕した。
 米軍から22日夜、水兵が横田基地に備品を取りに行く軍の公務中だったとする「公務証明書」が出されたため、日米地位協定に基づいて釈放した。
 男児たちは青信号で横断中だったとの目撃情報もあり、同署は任意で捜査し、水兵を業務上過失傷害などの疑いで書類送検する方針。
 日米地位協定は、米軍の公務執行中に発生した事件・事故の裁判権は「米軍が第1次の権利を有する」としており、米軍が裁判権を放棄しない限り、水兵は米軍法会議で裁かれる。

 日米地位協定を巡っては、米兵がらみの事件や事故が起きるたびに見直しを求める声が上がっている。
 1995年9月、沖縄県で起きた米兵3人による小学生女児暴行事件では、引き渡しを求めた日本側に対し、「米軍が身柄を拘束している場合、日本側が起訴するまでは、容疑者の身柄を拘束できる」という条文を盾に、米軍は引き渡しを拒否。事件発生から25日後に3人が起訴された後、やっと日本側に引き渡した。
 また、昨年8月に同県内の沖縄国際大構内に米軍ヘリが墜落した事故では、県警が現場検証を行おうとしたのに対し、米軍は、わずか10分の写真撮影を許可しただけで捜査員を閉め出し、機体の残骸(ざんがい)を撤去した。
【2005年12月29日1時34分 読売新聞】

 調べに対し、水兵は「現場ではねて救護せずに逃げたことは間違いない」と容疑を認めているという。
 逮捕後、米軍から公務中だったとの証明書が渡されたため、同署は水兵を米軍に引き渡した。
 同署は任意で捜査しており、業務上過失傷害などの疑いで書類送検する方針。しかし、米軍が裁判権を放棄しないかぎり、水兵は軍法会議で裁かれることになる。
 日米地位協定17条では、米兵の公務執行中の犯罪について、米軍が裁判権を行使する優先権を持つと規定されている。刑事特別法では、警察当局などは直ちに容疑者を米軍側に引き渡さなければならないとしている。公務中の犯罪以外は、日本に優先的な裁判権があるとされている。
 八王子市教育委員会によると、22日は終業式で、児童3人はいったん帰宅した後に外出していたという。

米国側まず説明を


 日米地位協定に詳しい本間浩・法政大教授(国際法)の話 米国側は公務証明書が正当であるのか、まずきちんと説明する責任がある。そして、警察はその説明に納得したのかを明らかにすべきだ。冷戦が終わり駐留の目的は変わっているのに、政府は住民の声を土台とした対米交渉をする姿勢がない。米軍基地の縮小と地位協定は絡み合っている。しかし、米軍再編が米国側の軍事的な構想だけで組み立てられているという基本的な問題がある。
東京新聞


 外務省のサイトに書かれている「日米地位協定」には、こんなQ&Aがある。

問2: 日米地位協定は日本にとって不利になっているというのは本当ですか。


 日米地位協定は、日本と極東の平和と安全の維持に寄与する目的で日本に駐留する米軍が円滑に活動できるよう、米軍による日本における施設・区域の使用と日本における米軍の地位について規定したものであり、米国との関係で日本にとって不利か有利かという問題ではありません。


 ほほう、じゃあ、それを自動車にひかれた子供の親御さんの前で言ってみやがれ! それとも何かい? 日本の安全保障のためとあれば、3人ぐらいの子供が事故に遭ったぐらいで騒ぐなとでも言うのか?


 確かに日本は米軍によって守られている。それは否定しないよ。しかしだな、ひき逃げをするような兵隊に守ってもらおうとは誰一人思ってない。まして、レイプをするような連中に至っては何をかいわんやである。社会のルールすら守れないような人間が、軍の規律を守れるはずがない。絶対に沈黙してはならない問題だ。