古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

『テイキング・ライブス』


 歪んだ唇が魅力的なアンジェリーナ・ジョリーが、FBIのプロファイリング専門家に扮する。


 アメリカ映画のため、辻褄の合わないところがあるのは致し方ない。それでも、十分楽しめた。


 出だしは、借りてきたビデオが間違っていたのかと思うほど、ゆったりしている。事件が起こった直後から急展開。プロファイリング好きの食指をそそりながらも、ストーリーに一ひねり加えて、更に、もう一発ひねるというサービス精神が素晴らしい。


 アンジェリーナ・ジョリーの濡れ場は不要。もっと、可憐に描いた方が効果的だったと思われる。


 犯人の人物像をもっと丁寧に描けば、また異なった作風となったに違いない。でもまあ、娯楽作品としては十分に及第点をクリア。