古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

造反議員への処分

 郵政民営化法案に反対した自民党造反議員への処分が、間もなく行われようとしている。先の衆院選で「改革」を支持した多くの国民がじっと見つめていることを、自民党は自覚すべきだ。


 信賞必罰が政道の本分だ。処分を甘くすれば、先の衆院解散の大義名分が立たない。厳しい姿勢で臨めば、必ずや国民は今まで以上に自民党を高く評価することだろう。


 そもそも、政党政治とは理念や政策を共有する者同士が集まって、政策実現を目指すところに王道がある。小泉首相が「改革の本丸」と位置づけた郵政民営化法案に反対したのだから、本来であれば造反組は自ら潔く離党すべきだったのだ。解散となった途端、未練がましい発言を繰り返す面々は、政治理念すら失い、寄らば大樹の陰といった浅ましい姿を露呈した。


 古い自民党的な曖昧さが復活すれば、少しばかり進んだ時計は、再び逆戻りしてしまうだろう。


 小泉執行部は、「泣いて馬稷(ばしょく)を斬る」べきだ。