まず、慌(あわ)てないこと。で、メモをとる。あるいは、メモをとっている振りをする(笑)。
「エート、もう一度、会社名をお願いします。で、お宅の名前は? フルネームで。どんな字ですか? あとね、年齢と勤続年数も教えてくれる? それから、会社の所在地と電話番号を教えて下さい。苦情を申し立てるのも、この番号でいいの?」
これで、営業マンのやる気は、かなり削(そ)がれる。
「それで、内の電話番号は、どうやって調べたんですか?」
「電話帳」と答えた場合、「おかしいな。電話帳には載せてないはずなんですけどね……」と応じる。載せていても、だ(笑)。
続いて、「特定商取引法第16条の改正によって、まず営業目的を告げることが義務付けられていることはご存じですよね? どういった目的の電話なんですか?」
ま、殆どあやふやな返事となるだろうから、「どうも胡散臭い会社ですね。そんな企業からのお話は聞く気がありません」と言って、受話器を叩きつける。
90%はこれで撃退できる。しかも相手は、名前と会社の住所を知られているので、二度と掛けてこない。