古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

メディア規制

 人権擁護法案に対して、マスコミが騒ぎ立てている。


 例えば、今日付の毎日新聞社説――

 法案では、問題のメディア規制の条項は凍結し、解除するには別の法律を制定する必要がある。凍結するとはいえ、メディア規制の条項は取材を拒否した際の「つきまとい、待ち伏せ、進路に立ちふさがり」を人権侵害と規定するなど極めて威圧的だ。


 お前さん達は客引きか? あるいは、ストーカーなのか? 散々、偉そうな口を叩いているところを見ると、誤報や虚報に対する反省の色は全くないようだ。


 私は本来、新聞という媒体は好きな方だ。何と言っても、パソコンのディスプレイみたいに、ちんまりしてないし、あの大きさの紙面から、情報を取捨選択するのは、効率的にも優れている。


 しかし、である。私が個人的に今、必要としている新聞はない。大体、どの新聞も大差がないしね。また、記者クラブによる情報は、官僚が発信する大本営発表に過ぎない。まあ、大体、新聞記者ったって、所詮、サラリーマンに過ぎないからね。ジャーナリストがでかい顔をすると、ロクなことはない。


 私が理想とするのは、個人が責任を持って発信する記事と、更に、賛否両論を併記した紙面である。でかい写真なんぞは不要なのだ。


 河野義行さんが、これに反対しているところをみると、それなりに再考の余地はあるのだろう。それにしても、メディアの行き過ぎた報道の犠牲になった人々は、大変な目に遭っている。


 その国の人権感覚は、人権侵害の賠償額に現れるという話がある。最近は少し高額になってきたようだが、まだまだ、会社の広告費などで間に合う程度の金額だ。罪もない人々の人生を棒に振るような記事を掲載した場合、その会社が潰れるほど高額の賠償額にすべきと考える。