古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

目撃された人々 4

 今日、目撃したのは小学生の二人組。透明なビニール・バッグの中身がバスタオルだったことから、多分、プールへ向かう途中だと思われた。1年生か2年生であろうこの二人、真っ直ぐ歩くことがない。肩をぶつけ合ったり、指で突き合ったりしながら、離れてはくっつきを繰り返し、蛇行しながらアスファルトの路上をさまよっていた。


 数年前に見かけた千葉の小学生のことを思い出す。あれは、間違いなく1年生だったろう。身長の3分の1ほどをランドセルが占めていた。そのクセしやがって、少年二人は肩を組みながら歩いていた。背が低過ぎて肩を組んでるように見えないのがご愛嬌。まるでコブラツイストを互いに掛け合っているかの如き姿であった。しかし私にはわかる。 肩を組んで歩くのは友情の印なのだ。


 夜、暑い中をアベックとおぼしき男女が団地の脇を歩いていた。このクソ暑い中、男の方は上着を着用してやがる。それでいて男の腕は、彼女の腰に回されていた。暑苦しくてしようがねえんだよ、馬鹿野郎! 男の背中めがけてライダーキックを入れてやりたい衝動に駆られた。これは決して羨ましいとか、自分もあやかりたいとか、嫉ましいなどといった感情からではないことを言明しておく。


 でも、どうせ暑いなら一人よりは二人の方がいいかも知れない。


目撃された人々