古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

多剤耐性菌アウトブレイクに見る感染症対策の課題と未来





多剤耐性菌死者、欧米で年8万人 WHOが統計発表


 世界保健機関(WHO)は世界保健デーの7日、ほとんどの抗生物質が効かない多剤耐性菌の感染による死者が、欧米諸国だけで少なくとも年間8万8000人に上るとの統計を発表した。統計が得られない途上国の死者はこれをはるかに上回るとみられ、WHOは多剤耐性の病原体への対策強化を目指す。
 抗生物質の開発に多額の費用が掛かることから、世界的な製薬会社でも開発に力を入れていない問題点も指摘。WHOは官民挙げての対策の必要性を訴えている。
 感染拡大の一因は抗生物質の乱用とされ、WHOは加盟国に管理の徹底を呼び掛けている。


47NEWS 2010-04-07

『遠い朝の本たち』須賀敦子(ちくま文庫、2001年)



遠い朝の本たち (ちくま文庫)

 人生が深いよろこびと数々の翳りに満ちたものだということを、まだ知らなかった遠い朝、「私」を魅了した数々の本たち。それは私の肉体の一部となり、精神の羅針盤となった──。一人の少女が大人になっていく過程で出会い、愛しんだ文学作品の数々を、記憶の中のひとをめぐるエピソードや、失われた日本の風景を織り交ぜて描く。病床の著者が最期まで推敲を加えた一冊。

福島第一原発設置許可 無効求め提訴

 放射性物質の流出が続く東京電力福島第一原子力発電所について、国の安全審査がずさんだったとして、東京の男性が設置許可の無効を求める訴えを裁判所に起こしました。
 福島第一原子力発電所は先月11日の大震災によって水素爆発が起きて施設が損傷し、放射性物質の流出が続いています。この事故を巡って、東京・台東区に住む30歳の男性が「国は、発電所の設置にあたって大地震や大津波を想定せず、安全審査がずさんだった」として、設置許可の無効を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。男性は、将来を担う子どもが安心して暮らすために国の責任を明らかにしたいと話していて、今後、福島県の住民にも裁判への参加を呼びかけたいとしています。今回の原発事故を巡って訴えが起こされたのは初めてで、裁判は原発の設置を巡る国の責任を問うものとして注目されます。


NHKニュース 2011-04-09

リベラル派と保守派、脳構造に違いがあった 英研究

 世界観が真っ向から対立することの多いリベラル派と保守派だが、実際、脳の構造が異なっていたとする研究成果が、7日の米科学誌カレント・バイオロジー(Current Biology)に発表された。


 英ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London、UCL)の研究チームは、健康で若い成人90人を対象に実験を行った。自分の政治的志向を1の「非常にリベラル」から5の「非常に保守的」まで5段階で評価してもらったあと、脳をスキャンした。


 その結果、リベラル派であるほど前帯状皮質灰白質の容積が大きく、保守派であるほど右へんとう体の容積が大きい傾向があることがわかった。


 前帯状皮質は複雑性の理解に関連しており、不確実性や対立をチェックする機能を持つ。そのため、前帯状皮質が大きい人ほど不確実性や対立への認容性が高く、リベラルな物の見方を許容しやすくなると考えられるという。


 一方、へんとう体は恐怖心の処理に関連しており、これが大きい人ほど、反感や脅すような表情に敏感で、危機的状況に際してはリベラル派以上に攻撃的に反応する傾向があるという。


 これまで、一定の心理的特性でその人の政治的志向を予測できることは知られていた。政治的志向を脳活動と関連付けた研究はあったが、脳の構造と結びつけた研究は今回が初めて。


AFP 2011-04-09

震災対応、今のままなら退陣すべき−西岡参院議長