『大坂堂島米会所物語』島実蔵(時事通信社、1994年)



大坂堂島米会所物語

 八代将軍吉宗の治政下、大坂に開設された堂島米会所をめぐり、自由な市場を目指す加嶋屋泰三ら米商人、これを支配下に置こうとする幕府、さらに吉宗に反抗する尾張藩徳川宗春たちの、熾烈な闘いが展開する。歴史上初の証券・先物取引所の産みの苦しみを鮮かに描いた小説。

『精神の生態学』グレゴリー・ベイトソン/佐藤良明訳(新思索社、2000年)



精神の生態学

「正統派」の諸学に対し、切り離された個ではなく、関係が基本となる思考領域をひとつひとつ覗いていって、その領域での立論の甘さを検証しながら、ひとつの思索体系を築いていったベイトソンの論集。90年刊の改訂第2版。

自分と自分たちだけのことしか考えなくなったとき、人間は自ら敗北する

「アーミナ」とはアラビア語で「信じる人」を意味する(※イブラーヒーム・ナスラッラー著『アーミナの縁結び』2004年、邦訳未刊)。アーミナに生前、夫のジャマールは語った。

 人間とはいつ、自ら敗れ去るか、ねえアーミナ、きみは知っているかい? 人はね、自分が愛するもののことを忘れて、自分のことしか考えなくなったとき、自ら敗れ去るのだよ。たとえ彼にとってその瞬間、大切なものは自分自身をおいてほかにないと彼が思っていたとしてもね。それは本当のところ街をからっぽにしてしまうんだ。人もいなければ木々も、通りも、思い出も、家すらなく、あるのはただ家の壁の影だけ、そんな空っぽな街に……。


 自分と自分たちだけのことしか考えなくなったとき、人間は自ら敗北するのだというその言葉は、パレスチナ人に自分たちと等価の人間性を認めず、自分たちの安全保障しか眼中にないユダヤ人国家の国民たちに対する根源的な批判であるだろう。


【『アラブ、祈りとしての文学』岡真理(みすず書房、2008年)】


アラブ、祈りとしての文学

学問、芸術、宗教

 学問と芸術を持っているものは、
 同時に宗教を持っている。
 学問と芸術を持たぬものは、
 宗教を持て!(「温順なクセーニエン」遺稿から)


【『ゲーテ格言集』ゲーテ高橋健二編訳(新潮文庫、1952年)】


ゲーテ格言集 (新潮文庫)

アイザック・アシモフが生まれた日


 今日はアイザック・アシモフが生まれた日(1920年)。500冊を超える著書はアメリカの図書分類法によって分類されたすべてのジャンルに著作があることで知られている。ヒューゴー賞を7回、ネビュラ賞を2回、ローカス賞を4回受賞。大学院に通いながら創作を開始。ロボット工学三原則を発案した。


鋼鉄都市 (ハヤカワ文庫 SF 336) ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈1〉 (ハヤカワ文庫SF) 黒後家蜘蛛の会 1 (創元推理文庫 167-1) われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)