古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

人を知る者は智なり 自ら知る者は明なり

 人を知る者は智なり。自ら知る者は明なり。人に勝つ者は力有り。自ら勝つ者は強し。足ることを知る者は富めり。強いて行う者は志有り。其の所を失わざる者は久し。死して滅びざる者は寿(いのちなが)し。


老子

Sheila Majid - Cinta Jangan Kau Pergi


 シーラ・マジッドはマレーシアを代表する歌手。最近知った。最初、日本語で歌っているのかと思った。アジアに共通する歌謡は、やはり言語に由来しているのか。






Legenda the Concert ワニータ
(※この曲が入っているかどうかは不明)

同時多発テロは「犯罪」であって「戦争」ではなかったはず

 言うまでもなく、ニューヨークやワシントンで起こった同時多発テロは許しがたい犯罪です。しかし、それは「犯罪」であって「戦争」ではなかったはずです。ところが、アメリカ政府は、これはもう戦争である、したがって我々は報復戦争をする、と主張している。「悪の枢軸」をなすイラクやイランや北朝鮮といった国は、テロリストを助け、大量破壊兵器を開発しているという意味において危険きわまりない、我々はそれらをテロリストもろとも敵とみなし、断固として敵対していくのだ、というわけです。


【『良心の領界』スーザン・ソンタグ/木幡和枝〈こばた・かずえ〉訳(NTT出版、2004年)】


良心の領界

敗戦後に闇米を拒否して死んだ裁判官

 多くの悲惨な結果を招いた、日本の官僚は有能で清潔だというこの共同幻想はいつごろ、そしてどのようにして成立したのであろうか。確信はないが、この幻想は、敗戦のすぐあとだったと思うが、ある裁判官が配給以外の米を食べることを拒否して栄養失調で死亡した事件をきっかけとして成立したのではないかと思われる。家族が闇米を手に入れて食べさせようとしても、闇米と知ると彼は手をつけなかったという。
 国民のあいだに大きな衝撃が走ったことをわたしは憶えている。
 たかが司法官僚が一人餓死したぐらいで、この共同幻想が成立したなどとは考えられないかもしれないが、当時の国民が必死にその種の幻想を求めていたという背景があってのことである。この裁判官は神話的人物となった。


【『歴史を精神分析する』岸田秀〈きしだ・しゅう〉(中公文庫、2007年/新書館、1997年『官僚病の起源』を改題)】


ジェームズ・クックが生まれた日


 今日はジェームズ・クックが生まれた日(1728)。キャプテン・クック。庶民からイギリス海軍の大佐に昇りつめ、太平洋に3回の航海を行い、オーストラリア東海岸に到達、ハワイ諸島を発見し、自筆原稿による世界周航の航海日誌を残し、ニューファンドランド島ニュージーランドの海図を作製した。



クック 太平洋探検〈1〉第一回航海〈上〉 (岩波文庫) クック 太平洋探検〈2〉第一回航海〈下〉 (岩波文庫) クック 太平洋探検〈3〉第二回航海〈上〉 (岩波文庫)


クック 太平洋探検〈4〉第二回航海〈下〉 (岩波文庫) クック 太平洋探検〈5〉第三回航海〈上〉 (岩波文庫) クック 太平洋探検〈6〉第三回航海〈下〉 (岩波文庫)