古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

伊藤整、ホルヘ・ルイス・ボルヘス


 2冊挫折。


 挫折75『氾濫伊藤整(新潮社、1958年/新潮文庫、1960年)/旧かな、旧漢字だった(涙)。


 挫折76『ボルヘスとわたし 自撰短篇集ホルヘ・ルイス・ボルヘス牛島信明訳(新潮社、1974年/ちくま文庫、2003年)/文章が馴染めず。まったくお手上げ。

J・S・バッハ「マタイ受難曲」


 何とカール・リヒター指揮の映像があった! 思わずこんなものを作ってしまった。これが人類の辿り着いた最高峰の音楽だと思う。明日はカール・リヒターが生まれた日(1926年)。


J.S.バッハ マタイ受難曲 BWV244 [DVD] バッハ:マタイ受難曲 マタイ受難曲
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金本位制度におけるデフレ

 なぜこういうことが起こったのか? 簡単な例で説明するとこうだ。いまここに1ミリグラムの金があり、それを日本政府が100円と評価して法律に定めたとしよう。また、初めの状態では、ボールペン1本が金1ミリグラムと同じ価値を持つと考えることにする。したがってボールペン1本の価格は100円である。さて、世界で金に対する需要が増加したため、金の価値が増加し、1ミリグラムの金はもはやボールペン1本ではなく、その倍の2本分の価値を持つようになったとする。しかし、金1ミリグラムを100円とする法律自体は動かしようがないから。このとき変化するのは金の価格ではない。ではなにが変化するのか? 金(通貨単位)で測られたボールペンの価格が下落するのである。ボールペンの価格は1本=100円という水準から、2本=100円、つまり1本あたり50円に半減する。金価値が上昇した場合、「金本位制」を採用している国で「デフレ」が起こるのはこういうわけだ。


【『世界デフレは三度来る』竹森俊平(講談社BIZ、2006年)】


世界デフレは三度来る 上 (講談社BIZ) 世界デフレは三度来る 下 (講談社BIZ)

作家は活動家であってはならない

 作家──もちろんこの言葉は、たんに本を出す人という意味ではなく、文学という事業に取り組んでいる人を指して使っている──は活動家ではない。活動家であってはならない。解決を追求すること、そのため必然的にものごとを単純化することは、活動家の仕事だ。つねに複合的で曖昧な現実をまっとうに扱うのが作家、それもすぐれた作家の仕事である。常套的な言辞や単純化と闘うのが作家の仕事だ。


【『この時代に想う テロへの眼差し』スーザン・ソンタグ/木幡和枝訳(NTT出版、2002年)】


この時代に想うテロへの眼差し

「恋するチャック」リッキー・リー・ジョーンズ


 おお、リッキー・リー・ジョーンズのデビューアルバムがまだ売られているよ(涙)。1979年。私が夜な夜な聴いていたのは20歳の頃だ。シンプルにしてジャジー。チャックというのは実際の恋人だったチャック・E・ワイスのこと。






浪漫

フロイトの『夢判断』が出版された、他


 今日はフロイトの『夢判断』が出版された日(1900年)。監獄を「刑務所」に改称(1922年)。A・A・ミルン作の童話『クマのプーさん』が発売(1926年)。東京タワーが竣工(1958年)。マーティン・ルーサー・キングノーベル平和賞受賞が決定(1964年)。



夢判断 上   新潮文庫 フ 7-1 夢判断 下    新潮文庫 フ 7-2 クマのプーさん Anniversary Edition キング牧師―人種の平等と人間愛を求めて (岩波ジュニア新書)