「日本人は英語が苦手だ」という通念など、信じるに足らない。かつての日本には、驚嘆すべき英語の使い手がいた。日本にいながらにして、英米人も舌を巻くほどの英語力を身につけた「達人」たちは、西洋かぶれになることなく、外国文化との真の交流を実践した。岡倉天心、斎藤秀三郎、野口英世、岩崎民平、白洲次郎ら、10人の「英語マスター法」をヴィヴィッドに紹介する本書は、英語受容をめぐる日本近代文化史を描きだす。
他人を期待して 不平不満ばっかり言うような奴等は俺達に触るな
腑抜けたラップを聴く暇があったら 俺は真っ先にSIONを聴く
Tha Blue Herbが「孤憤」で歌ったSIONだ。
「我が道」はアウトサイドにある。なぜなら、社会のメインストリームを築いているのは権力者であるからだ。彼らは大衆を自分たちの規格内にはめ込む。出る杭は打たれ、ムダな毛は剃られる。
尾崎豊なんぞがアウトサイダーだと思ったら大間違いだ。彼は子供に過ぎない。SIONのささくれ立った声に馴染むのは時間が掛かる。だから取り敢えず、彼の言葉に耳を傾けて欲しい。
落伍した者が耐える重力。足の裏と地面との間に通うエネルギー。重荷を背負った者だけが知る大地の温もり。孤独と孤独がふれ合う瞬間をSIONは切り取る。
人の姿が透明化して見えにくくなっている。こんな時代には、どうしてもSIONの歌が必要だ。