古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

「木馬」Viento


 これほど小さいオカリナは見たことがない。吉川万里はタンギングを入れたり抜いたりしながら自在な調べを奏でている。スタジオジブリVientoを採用すべきだ。九州で活動するローカルユニット。CDの購入は公式サイトから。





予備校営業が突然家にやって来た リビングの家族の顛末


ダメだよ。なんとなく、あなたの学校の仕組みがわかってきました。結局、『個別指導』『個人指導』と言ったって、100人くらい(常勤、非常勤含めて)講師を登録プールしておいて、“注文”があれば、そのとき空いている(時間の取れる)講師をあてがう。講師の質の不安定な分(場合によっては毎回講師が違ってしまい不安定な分)は、あなたのような“カウンセラー(学習指導員)”がその不備を補う、そういう“システム”があなたの学校でしょ。そんな学校ダメだよ。それじゃ、誰が、合格させたのか、わからない。何をあてにして、あなたの学校へ入れればよいのかわからないじゃないの」(芦田の毎日)

性の情報化

 ヒトは前戯という性行動をする点で、事実上唯一の種である。
 人間にあって、性行為は自然に発生するのではなく、文化的に伝播されるものである。文化的に受容された人間の性の思想・神話・思考のすべてが集積されて性衝動(セクシャリティ)と呼ばれるものになる。そして、性という肉体的現実が、人間の性衝動と無縁に存在しているためしはない。人間の文化には、性的広告、叙情的な歌、小説、映画、果てもなく勢揃いした性の手引書が一杯つまってはいるが、性そのものはどこまでもとらえどころのないものであるかに見える。人が性衝動を生み出せば生み出すほど、つまり性について語り、書き、読み、考えることを重ねれば重ねるほど、かえって性はいまだあばかれていない秘密の部分をひそめている具合なのである。その秘密の最新の解明がどこかの研究所でなされ、性の手引書として刊行され、マスコミのワイドショウで紹介され、共通理解として認知されたときのみ、つまりその秘密が性衝動になるときのみ、その秘密は、人が寝室で行う性というものに翻案されることになる。


【『エロスと精気(エネルギー) 性愛術指南』ジェイムズ・M・パウエル/浅野敏夫訳(法政大学出版局、1994年)】


ブッダは十二縁起を悟ったのではない

 しかも仮にこれに拠るとしても、釈尊は十二縁起を悟ったのではなく、覚ってから十二縁起を観察したのである。


【『仏教は本当に意味があるのか』竹村牧男(大東出版社、1997年)】


米ソ冷戦が終焉した日


 今日は米ソ冷戦が終焉した日。ブッシュ米大統領ゴルバチョフ・ソ連大統領第一次戦略兵器削減条約(START I)に調印(1991年)。核軍縮への大いなる一歩を踏み出した。この条約は後に失効するも、本年4月8日に第四次戦略兵器削減条約が結ばれた。