古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

羽田内閣を潰した小沢一郎

 なぜなら、現在の党リーダーである小沢氏と鳩山氏には、過去の政界編成時に少数政党との対応で誤りを犯した経験があるからである。とくに深刻だったのは小沢氏の場合で、1994年の院内会派更新時に日本社会党を排除したことによって、同党を羽田政権連立から離脱させてしまった。このため、自民党はその排除された社会党を抱き込み、村山首班の連立政権を作り出した。小沢氏は羽田内閣をみすみす潰す結果に導いたのである。


【「連立政権が意味するもの 民主党は少数党尊重の政治革新を」武藤功】

ロバート・B・パーカー


 1冊読了。


 112冊目『レイチェル・ウォレスを捜せロバート・B・パーカー菊池光〈きくち・みつ〉訳(ハヤカワ・ノヴェルズ、1981年/ハヤカワ文庫、1988年)/記憶力の衰えに感謝した。読むのは四度目だが何ひとつ覚えていなかった。それにしても、こんなに面白かったとは。ホークが登場しないことも全く覚えていなかった。レイチェル・ウォレスとホークの会話を聞いてみたいものだ。マチズモを体現するスペンサーがフェミニスト(レイチェル)の護衛を依頼される。この二人は主義主張が正反対であるにもかかわらず、似た者同士だ。ただ、レイチェルが理論武装しているのに対し、スペンサーは毒の強いウィットと皮肉で応戦する。若くて小生意気な警官フォリイが実にいい味を出している。