古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

ジョージ・オーウェル


 1冊読了。


 111冊目『一九八四年ジョージ・オーウェル高橋和久訳(ハヤカワ epi 文庫、2009年)/絶版となっていたが、村上某の新作に釣られて新訳で復刊。訳が違うと、こんなにもスラスラ読めるものかと驚く。あまりの面白さに舌なめずりしなが読んだ。トマス・ピンチョンの解説を読むまで、オーウェルの遺作だとは知らなかった。ウィンストン・スミスが象徴しているのは、青年が大人へと変貌する様にも思える。社会に組み込まれた途端、通らぬ正義の数が増える。賃金のため犠牲にするものが多くなる。喧嘩をしたところで、かなわない相手だらけだ。その意味で本書は、我々の日常をデフォルメした作品ともいえよう。暴力と自由の意味を改めて考えさせられる。政治とは暴力の亜種なのかもしれない。ビッグ・ブラザーは権力者か、はたまた神か。

アメロ=NAFTA(北米自由貿易圏=アメリカ・カナダ・メキシコ)共通通貨

 アメロが導入されるという事はどういう事か。アメロはNAFTA(北米自由貿易圏=アメリカ・カナダ・メキシコ)の共通通貨として誕生する。という事は、アメリカ・カナダ・メキシコという国家は経済的には消滅し、そこにEUに習った(ママ) Union of North America 北米連合国が誕生する事でもある。経済統合の後を追って、政治的統合も進んでいくであろう。北米連合が誕生する事により、旧ドルは廃棄され、借金大国アメリカも消滅する事になる。


【『ドンと来い! 大恐慌藤井厳喜〈ふじい・げんき〉(ジョルダンブックス、2009年)】


ドンと来い!大恐慌 (ジョルダンブックス)

国連:新たな世界準備通貨の創設提言−為替相場管理で安定必要

 国連は7日発表した報告書で、新たな世界準備通貨を創設し、国際貿易でのドルの役割を軽減することで、新興国市場を金融の思惑的な「信頼感競争」から保護する必要があると提言した。
 ジュネーブに本部を置く国連貿易開発会議(UNCTAD)は報告書で、国連加盟国は新たに世界準備通貨銀行を創設し、同銀が通貨発行および加盟国が保有する通貨の為替水準を監視することに合意する必要があると呼び掛けた。
 米住宅ローン市場の崩壊をきっかけに金融危機が発生したことを受け、中国やインド、ブラジル、ロシアは今年、ドルに替わる主要準備通貨が必要だと訴えた。世界最大規模のドル準備を有する中国は、国際通貨基金IMF)のSDR(特別引き出し権)など超国家通貨が安定強化につながるだろうと主張している。
 報告書の共同執筆者で、UNCTADのディレクターであるハイナー・フラスベック氏は、ジュネーブからインタビューに応じ、「為替相場管理のための多国間合意に基づく枠組みで、より安定した為替水準を達成できる確率はかなり高い」との見方を示し、「ブレトン・ウッズ体制や欧州通貨制度(EMS)に相当する取り組みが必要だ」と述べた。


ブルームバーグ 2009-09-07

 世界の仕組みが変わりそうな予感を覚える。こういうニュースは「前振り」だ。

9.11テロ『ルース・チェンジ』