目撃された人々 11


 近所に中学があり、夕刻になると数人で連れ立って家路へつく生徒達を時折、目にする。


 男女とも、とにかくだらしがない。制服はヨレヨレで、革靴のカカトを踏んだままで引き摺るような足の動き。頭髪においては何をかいわんや、である。みっともない姿で平然としている彼等に美意識の喪失を思う。


 瞳に輝きがない。挙措(きょそ)に溌剌(はつらつ)さがなく、年齢特有の瑞々しさがない。世界を面白がるような好奇心も見えない。そんな彼等にしてしまったのは、我々大人の責任であろう。彼等から生きる希望を失わせたのは、どこの誰でもなく我々なのだ。


 十有余にして老い、衣食足りて礼節を失う。そんな光景に世の中の悲惨を垣間見た思いがする。ああ、せめて彼等が朗らかに笑える世の中となりますように。