書評:ノンフィクション

『遠い「山びこ」 無着成恭と教え子たちの四十年』佐野眞一

『山びこ学校』無着成恭編 『遠い「山びこ」 無着成恭と教え子たちの四十年』佐野眞一 人間と動物の違いは様々あるだろうが、人間は教育によって“変わる”ことが出来る。動物の場合は血統がモノをいう。昨今の教育現場では刃物が飛び出す始末で恐ろしいことこ…

『心をあやつる男たち』福本博文

人間を操作する快感の末路 高度成長期にさかんに行われた管理職を特訓するST(センシティビティ・トレーニング)と、飽食の時代に入り横行した宗教的な手法を駆使する自己開発セミナー。これらがどのような時代背景の中で誕生し、如何なる社会問題へと至った…

『地獄の季節』高山文彦

驕り高ぶったペンに吐き気を催す 実に後味の悪い本だ。ある種の、読みの鋭さはあるものの、それが過剰な自信に結びつきイヤな匂いを放っている。牽強付会という言葉がこれほどピッタリとあてはまる作品も珍しい。事実の一つひとつを、どうしても筋道立てたド…