クリシュナムルティ
わかったことは、目があるからモノが見えるんじゃないということなんですね。耳があるから聞こえるわけではなくて、どんな音でも注意深く聞かなければ雑音になったりします。視力があるからモノが見えてるのではなくて、注意深く見なければモノの本質は見え…
昨年の10月から怒涛の如くクリシュナムルティ本を読んできた。そこで感受性の偏りを防ぎ、バランスをとる目的で本書を読んだ。 結論から述べよう。思想・哲学の無力さがよくわかった。大体、近代思想の多くが西欧から誕生した時点で胡散臭い。キリスト教+経…
1冊挫折、1冊読了。 挫折38『シャドウ・ダイバー 深海に眠るUボートの謎を解き明かした男たち』(上)ロバート・カーソン/上野元美〈うえの・もとみ〉訳(早川書房、2005年/ハヤカワ文庫、2008年)/100ページを超えたあたりで挫ける。これは著者のせいで…
何と読み終えた今日、発見(笑)。 何が我々をばらばらにしているのでしょうか? アイデンティティを死んでやり過ごすとは? メディアをやり過ごすとは? 脱落するメディアとは? 分離不可能な、愛、破壊、死、不可思議な創造とは? クリシュナムルティ幻の…
1冊読了。 76冊目『リシバレーの日々 葛藤を超えた生活を求めて』菅野恭子〈かんの・きょうこ〉(文芸社、2003年)/昨日読了。飛ばし読み。著者は『ザーネンのクリシュナムルティ』を翻訳したギーブル恭子である。インドのクリシュナムルティスクール、リシ…
・現代人は木を見つめることができない ・集団行動と個人行動 文明の進歩は人間を自然から隔絶した。密閉された住居、快適な空調、加工された食品、電線や電波を介したコミュニケーション、情報を伝えるメディア……。文明の進歩は人間を人間からも隔絶してし…
1冊読了。 75冊目『精神の自由ということ 神なき時代の哲学』アンドレ・コント=スポンヴィル/小須田健〈こすだ・けん〉、C・カンタン訳(紀伊國屋書店、2009年)/クリシュナムルティを法華経とするならば、無量義経に位置する作品である。クリシュナムル…
やっとつながった。 挫折35『百年の孤独』ガブリエル・ガルシア=マルケス/鼓直〈つつみ・ただし〉訳(新潮社、1999年/改訳版、2006年)/満を持して臨んだが呆気なく挫ける。10ページほどで。「翻訳に時間がかかった」ことに問題がありそうだ。 挫折36『…
2冊挫折、3冊読了。 挫折33『この時代に想う テロへの眼差し』スーザン・ソンタグ/木幡和枝訳(NTT出版、2002年)/「サラエヴォでゴドーを待ちながら」の途中で挫ける。100ページまで辿り着けず。大江健三郎との往復書簡も収められているが興味を掻き立て…
1冊読了。 63冊目『クリシュナムルティ 人と教え』クリシュナムルティ・センター編(めるくまーる、1992年)/高橋重敏が主宰するグループの文集といった内容。中村元〈なかむら・はじめ〉が一文を寄せている。特に触発されるところはなかった。クリシュナム…
スーザン・ソンタグの名前は知っていた。初めて顔を見た時は「インディアンの血が混じっているのか?」と思った。 高橋源一郎は授業でこのテキストを紹介した後で、「窓の外を見てください。風景が変わって見えませんか?」と語った。自分の内側に向かって強…
人が歴史を動かすのか、歴史が人をつくるのか──いずれにしても時代と人は密接につながり、シンクロしてゆく。 世に偉人と言われる人々は、それまでの価値観を一変させた── 歴史を通じて、ごく稀にではあるが伝統に抗した人々がいる。ソクラテス、アインシュ…
2冊挫折、2冊読了。 挫折29『マクロ経済学を学ぶ』岩田規久男(ちくま新書、1996年)/文章が肌に合わず、あっという間に挫ける。 挫折30『世界デフレは三度来る(上)』竹森俊平(講談社BIZ、2006年)/講談社がやたらとネーミングを変えて刊行しているが、…
「沢村貞子に似ているな」──私が初めてクリシュナムルティの顔を見た時の印象だ。若かりし頃の写真は彫像のように端正でエネルギッシュだ。思わず、「ヨッ、色男!」と声を掛けたくなるほど。 英語のDVDを大野純一の提案でDVDブックにしたようだ。これは正解…
『わが読書』の初版は1960年(新潮社)である。全集は1966年の刊行。ということはヘンリー・ミラーのファンであれば、昭和35年から41年にかけてクリシュナムルティの名前に触れていたことになる。 ただしこの時点でクリシュナムルティの作品は今武平〈こん・…
中々面白かった。たまにはこんな本もいい。週刊誌感覚で読める。聖人がキリスト教に傾きすぎているきらいはあるものの、そこそこ目が行き届いている。文庫本に善悪を網羅することは不可能であろうが、狙いには好感が持てる。 クリシュナムルティが紹介されて…
2冊読了。 57冊目『歴史は「べき乗則」で動く 種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学』マーク・ブキャナン/水谷淳訳(ハヤカワ文庫、2009年/『歴史の方程式 科学は大事件を予知できるか』早川書房、2003年を改題)/地震や森林火災などには「べき乗則…
・恐怖なき教育 ・「愛」という言葉 『英知の教育』同様、クリシュナムルティスクールで行われた講話と質疑応答で構成されている。 冒頭に27ページに及ぶ序文が記されており、クリシュナムルティの教育に懸ける情熱がほとばしっている。 彼は言う。「学校は…
1冊挫折、2冊読了。 挫折26『砂漠の囚われ人マリカ』マリカ・ウフキル、ミシェル・フィトゥーシ/香川由利子訳(早川書房、2000年)/モロッコの王家へ養女となった少女が政変によって幽閉されるという実話。そこそこ読ませるのだが、最近読んできた手記に比…
・視覚の謎を解く一書 ・道に迷うことは物事を発見するために欠かせないプロセスだ ・盲目の冒険者・耳が聴こえるようになった瞬間の表情 ・色盲の人が初めて色を見た瞬間の感動動画 ・生まれて初めて色を見て咽(むせ)び泣く人々 ・『奇跡の脳 脳科学者の…
1冊読了。 50冊目『瞑想と自然』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(春秋社、1993年)/クリシュナムルティ28冊目の読了。抄録と思われるが実に読みやすかった。違和感を覚える翻訳も見受けられない。何と『学校への手紙』の第2巻(日本語未訳)から二つの…
「三界(さんがい)は安きことなく、なお火宅のごとし」(『法華経』譬喩品〈ひゆぼん〉)と。そして人類は六道輪廻(ろくどうりんね)のスパイラルから抜け出すことができない。 1970年にスイスのザーネンで行われた講話と討論会が収められている。クリシュ…
・『大師のみ足のもとに/道の光』J・クリシュナムルティ、メイベル・コリンズ ・すべての戦争に対する責任は、われわれ一人一人が負わなければならない・『自由への道 空かける鳳のように』クリシュナムーテイ 2年前、レヴェリアン・ルラングァの『ルワンダ…
1冊挫折、1冊読了。 挫折23『秘録 陸軍中野学校』畠山清行著、保阪正康編(番町書房、1971年/新潮文庫、2003年)/小野田寛郎の著作を読んで陸軍中野学校に興味を覚えたのだが、やはりこの手の本は戦史が多くて挫けた。100ページまで。中野出身者は戦後も沈…
1冊挫折、2冊読了。 挫折22『戦略的思考の技術 ゲーム理論を実践する』梶井厚志(中公新書、2002年)/どうも、文章が鼻について仕方がない。時折挿入されるユーモアもひねりが効いていない。人生の営みをも「戦略」で捉えているところに原因があるのかもし…
2週間ほど前になるが、次々とリンクを辿っていたところ山口二郎のブログに辿りついた。何の気なしに「プロフィール」のページを開くと、そこに座右の銘が記されていた。「新しいものはつねに謀反である(徳富蘆花)」と。 山口二郎といえば東大法学部の俊逸…
1冊読了。 45冊目『未来の生』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(春秋社、1989年)/クリシュナムルティ26冊目の読了。『英知の教育』と同じく、インドのクリシュナムルティスクールの生徒に向けた講話と質疑応答が収められている。実にわかりやすい内容だ…
・宗教とは何か? ・唯幻論の衝撃 ・吉田松陰の小児的な自己中心性 ・明治政府そのものが外的自己と内的自己との妥協の産物 ・軍部が強制的に国民を戦争に引きずりこんだというのは誤り・現代心理学が垂れ流す害毒/『続 ものぐさ精神分析』岸田秀 ・『神々…
1冊挫折、2冊読了。 挫折21『一条の光・天井から降る哀しい音』耕治人〈こう・はると〉(講談社学芸文庫、1991年)/小澤勲著『痴呆を生きるということ』で紹介されていた短篇集。冒頭の「詩人に死が訪れるとき」があまりにも退屈すぎる。私小説というのは、…