古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『人口学への招待 少子・高齢化はどこまで解明されたか』河野稠果(中公新書、2007年)

2005年から始まった日本の人口減少。100年後には半減と予測されている。北・西ヨーロッパに端を発し、いまや世界人口の半分を覆った少子化は、なぜ進むのか―。急激な人口減少が社会問題化するなか、急速に脚光を浴びる人口学だが、戦前の国策に与したと見ら…

『人口から読む日本の歴史』鬼頭宏(講談社学術文庫、2000年)

増加と停滞を繰り返す、4つの大きな波を示しつつ、1万年にわたり増え続けた日本の人口。そのダイナミズムを歴史人口学によって分析し、また人々の暮らしの変容と人生をいきいきと描き出す。近代以降の文明システムのあり方そのものが問われ、時代は大きな転…

『始まっている未来 新しい経済学は可能か』内橋克人、宇沢弘文(岩波書店、2009年)

世界と日本に現れている未曾有の経済危機の諸相を読み解きながら、パックス・アメリカーナと市場原理主義で串刺しされた特殊な時代の終焉と、すでに確かな足取りで始まっている新しい時代への展望を語り合う。深い洞察と倫理観に裏付けられた鋭い論述は、「…

『ニーチェ全集 ツァラトゥストラ』フリードリッヒ・ニーチェ/吉沢伝三郎訳(ちくま学芸文庫、1993年)

1881年夏、スイスのシルス・マリア近郊の聳え立つ巨大な岩塊のそばで、永遠回帰の思想の霊感が雷鳴のようにニーチェを襲った。構想から一年半後の二月、この奇跡的な作品の第一部が誕生する。古代ペルシアの予言者ツァラトゥストラが語る教説の形式をとって…

「赤ちゃん製造工場」を摘発、少女32人を保護 ナイジェリア

ナイジェリア南東部アビア(Abia)州の警察は1日、新生児を人身売買する目的で10代の少女たちに妊娠・出産させていた通称「赤ちゃん製造工場」を家宅捜索したと発表した。 15歳から17歳の少女らが子どもを妊娠・出産させられているとの通報を受けた警察は前…

ナイジェリアで横行する「赤ちゃん売買」、その背景にあるものとは

ナイジェリア南東部の大都市、エヌグ(Enugu)の住民は、日中は静まり返り夜になると人の出入りが激しくなるその産科医院のことを、不審に思っていた。誰一人として知らなかったのだ。その正体が、赤ちゃんを売買するための施設であることを。 「赤ちゃん農…

カトリック教会の児童性的虐待、ベルギー被害者らがバチカンを提訴

ローマ・カトリック教会(Roman Catholic Church)の聖職者による未成年への性的虐待問題をめぐり、ベルギーのカトリック教会で虐待被害に遭った約80人が1日、ローマ法王庁を提訴したと発表した。 原告団は記者会見で、ベルギーのカトリック聖職者と法王庁に…