古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2011-06-04から1日間の記事一覧

『ニーチェ全集 ツァラトゥストラ』フリードリッヒ・ニーチェ/吉沢伝三郎訳(ちくま学芸文庫、1993年)

1881年夏、スイスのシルス・マリア近郊の聳え立つ巨大な岩塊のそばで、永遠回帰の思想の霊感が雷鳴のようにニーチェを襲った。構想から一年半後の二月、この奇跡的な作品の第一部が誕生する。古代ペルシアの予言者ツァラトゥストラが語る教説の形式をとって…