古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2010-10-30から1日間の記事一覧

ポール・ヴァレリーが生まれた日

今日はポール・ヴァレリーが生まれた日(1871年)。日本では、アルベルト・アインシュタインの相対性理論をいちはやく理解した詩人として知られるようになった。小林秀雄訳「テスト氏」が早くから読まれ、詩は堀口大學が訳し、ヴァレリー自身と書簡のやり取…

アゴタ・クリストフが生まれた日

今日はアゴタ・クリストフが生まれた日(1935年)。ハンガリー出身の作家。『悪童日記』でデビュー。双子の少年達が戦時下の田舎町で成長し自立していくさまを描き、一人称複数形式(「ぼくら」)を用いて成功した稀有な小説として知られている。亡命の厳し…

規則正しい時計

長針がまた一つ動いた。まるですべてがいつもどおりだというように規則正しく。 【『喪失』カーリン・アルヴテーゲン:柳沢由美子訳(小学館文庫、2005年)】

神は奇蹟を起こさない

これは霊感というものに対する私の観念にとっては厄介な問題だった。というのも、もしも神がその気になれば、ちょいちょいと奇蹟のひとつも起こして、聖書の言葉を同一に保つくらい朝飯前であるはずなんだから。 【『捏造された聖書』バート・D・アーマン:…

「Kings of the Wild Frontier」アダム&ジ・アンツ

ちょうど私が雑誌『ミュージック・マガジン』を読み始めた頃、『アダムの王国』が出た。1980年のこと。海賊ファッションもさることながら、ブラス&ツインドラムの音が衝撃的だった。30年経った今でも時々聴いているよ。ニューロマンティックムーブメントの…

予算委員会の不思議

予算委員会は予算の審議をするところである。ところが国民は予算委員会で予算の議論を見た事がない。テレビ中継がある時は何を質問しても良い事になっているため、予算委員会では専ら「政治とカネ」の追及が行なわれてきた。何故予算委員会で「政治とカネ」…

武藤春光、弘中惇一郎、ジェローム・デュアメル

1冊挫折。1冊読了。 挫折77『安部英医師「薬害エイズ」事件の真実 誤った責任追及の構図』武藤春光、弘中惇一郎(現代人文社、2008年)/検察がどのように事件をでっち上げるかを、裁判の経過と併せて描かれている。安部医師は血友病治療の第一人者というだ…