2009-07-26から1日間の記事一覧

暴力が破壊するもの 1/「黒い警官」ユースフ・イドリース(『集英社ギャラリー〔世界の文学〕20 中国・アジア・アフリカ』所収)

・暴力が破壊するもの 1 ・暴力が破壊するもの 2 ・暴力が破壊するもの 3・必読書リスト その二 暴力を振るう側と振るわれる側との関係、暴力の様相、暴力の意味、暴力の影響、そして暴力の成れの果て……。この小説の主人公は暴力である。 広河隆一著『パレス…

大岡昇平、恩田勝亘、マーク・レーン

1冊挫折、2冊読了。 挫折42『野火』大岡昇平(創元社、1952年/新潮文庫、1954年)/『石原吉郎詩文集』で紹介されていた一冊。文体が肌に合わなかった。50ページほどで挫ける。旅人さん、すんません。 88冊目『東京電力 帝国の暗黒』恩田勝亘〈おんだ・かつ…

文庫化『妻を帽子とまちがえた男』オリヴァー・サックス/高見幸郎、金沢泰子訳(ハヤカワ文庫、2009年)

妻の頭を帽子とまちがえてかぶろうとする音楽家、からだの感覚を失って姿勢が保てなくなってしまった若い母親、オルゴールのように懐かしい音楽が聞こえ続ける老婦人――脳神経科医のサックス博士が出会った奇妙でふしぎな症状を抱える患者たちは、その障害に…

文庫化『人類が消えた世界』アラン・ワイズマン/鬼澤忍訳(ハヤカワ文庫、2009年)

もしある日人類が忽然と消えたら、地球には一体何が起きるのだろう。地上を覆う人工物、自然、生命がたどる運命は?私たちが環境に与えてきたダメージはどう癒えるのか? そしてこの星が消滅した後も宇宙を漂い続ける、人類最後の痕跡とは? 世界をまたにかけ…

『悪霊にさいなまれる世界 「知の闇を照らす灯」としての科学』カール・セーガン/青木薫訳(ハヤカワ文庫、2009年)/『人はなぜエセ科学に騙されるのか』(新潮文庫、2000年)改題

『コンタクト』などの科学啓蒙書で著名なカール・セーガンはその生前最後の著作として、現代の反科学、ニセ科学、反知性的な動きに鋭く警鐘を鳴らす本書をあえて選んだ。それはなぜか。セーガンはこう論ずる――科学的な考え方はわれわれの方法論のなかでベス…